Serge de Nimes =Report=

ドゥニーム京都モデル


2000/02/13 第2回試着編

 と店内をきょろきょろしつつ入ったドゥニーム京都店.店員さんは2人いました.まずは女の子の店員さん.毛糸の帽子をかぶり,目の周りが白くラメ,つめも唇もラメで紫?のちょっと派手な感じ.しかもクール.もうひとりはクラブに行きそうな感じの男の人.どうも京都店はポーキーズという老舗ジーンズショップが経営を委託されているらしいから,ふたりともそこから派遣された人なのかな.とにかくこわいの.「わたしに余計な仕事をちょっとでもさせないで」とまで思ってるかわかんないけど,気軽に話し掛けられる感じじゃない.

 ちょっとここでわかりやすくするためにもう一回見取り図に登場してもらおう.

 まず大きな机にあった洗いサンプルを見ました.すかさず「それは京都モデルではありません」という趣旨を京都弁で伝えられ,それでは意味がないではないかという反応を示すと,「でも生地は京都モデルとおなじだよ」ということだったので,ほっと安心.

 同じテーブルにはぜん79サイズのレングスとウエストの内訳がオッズのような格好でつくってあった.京都モデルはウエストが26−40インチなんだけど,それぞれに29インチから6−7種類のレングスがあらかじめ用意されています.それは多分観光客向けに売ってるから,裾上げしなくてもいいようにしてるんだとおもう.

 さてさて京都モデルは60年代の生地を再現しているとの情報を事前に入手していたので,そこをチェックしました.確かに私の持っているビッグEにすごくちかい.色の深さも,織りの細かさ,毛羽立ち方,とても似てます.「いいねぇ」と納得したので試着しよう!と決心(雰囲気がこわいからいちいち勇気がいるの.....).

 「ウエスト26インチ,レングス29インチ(最小サイズ)おねがいします」というと,ラメのおねぇさんがカウンターの後ろのストックルームの中から洗いずみの試着サンプルを持ってきてくれました.「79サイズぜんぶに洗いサンプルがあるんですか!すごいですねぇ」といおうかと思ったけど,おねぇさんがやっぱり「よけいなことはいわないでね」という雰囲気をだしてたのでやめました.

 さて4つもある試着室から左手前の1つをえらび,試着(注:ドアが知恵の輪のように閉じ方がむずかしい).そして一面鏡のバレエの練習場のようなとこに行って全身くまなく見た.しーんとしてる中,おねぇさんに見守られ全身くまなくかがみに映されるのは,よほどスタイルに自信ないとつらいよ.

 さて「京都モデルは細身のストレート」という情報を事前に入手していたので,そのあたりをチェック.たしかに一般的には太いとは言わないけど,細いともいえないのでは.むしろドゥニームからすると太いという印象.

 シルエット的にはビッグEと確かに似てて,股上浅く,ウエストからポケットあたりまでがばっと広がり,そこから急速に裾に向かって細くなっていくというシルエット.かなり好きなタイプ.

 で「ちょっといいな」とおもったところでおねぇさんにお伺いを立てたの.すると「レングスが長いですね,うちはくるぶしあたりでおねがいしてるんです」という趣旨のことを京都弁で言われた.......でも裾はくるぶし下あたりだったので意味不明になって「くるぶし下だからこれでいいのでは」という趣旨のことを東京弁で言うと,「くるぶし上なんです」とそのラメのおねぇさんはいう.

 たしかにストレッチのパンツなんかだと,くるぶし上で切ってスニーカーとの間から靴下のかわいいのを見せるというのはある.そんなひとは代官山に行くと3人に1人はいるよ.でもこれはジーンズ.しかもちょっと細目とは決して言えないシルエット.「いまどき成長期の小学生じゃないとそんな裾の長さないって!」と若干仙台弁も混ざった言葉がわたしの頭をぐるぐる回った.それをみてとったラメのおねぇさんは「うちの方針を理解して納得してもらった人だけに買ってもらってるんです」というの......

 さすがのふじたさんもおこってねぇ.その日はそのまま帰りました.

 .....しかしホテルで考えたんだけど,要は私が買おうとしているレングスは最短の29インチ.もし28インチが売ってたら,きっと28インチを買わされたろうけど,もともとないんだから敵も29インチしか売りようがない.ふふふ....

 と,もう相当むきになって,次の日再び京都店へ.そして「別に今日買わなくてもいい」とかなんとかまたいってるラメのおねぇさんを押し切り,ウエスト26インチレングス29インチを購入しました.1万9000円.

 会計のときにもラメのねぇさんに「洗い方説明書」を渡され,「くれぐれも洗剤で洗わないように」との訓示を(どんどん嫌味になっていく)のたまわれた.いまどきそんなひといないってばさ.「今は1997年じゃありません」と言おうかと思ったけど,「どんなに汚れても洗剤はだめなんですか?」というのにとどめた.「そのほうがいい色落ちしますから」といわれ,「趣旨を理解して納得しないと売ってもらえないんだった.アブナイアブナイ」と思い直し,「ハイ」といってその場を後にしました.

 ドゥニームはものはいいんだけど,全般的に店員の対応をなんとかしてほしいよ.たまにいい人もいるんだけどね.だからいままで一本も持ってなかったのよ.と,結局これが言いたかった.

 次は洗い前の分析編.

 

LastUpDated 00/02/13 16:58


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