Serge de Nimes =Jeans/ジーンズコレクション = EVIS OVERALL 初期モデル これをはじめてみたときに,「なんて労働着なんだ!」って思いました.これは披露宴の会場に搬入の仕事をされている方が,1−2年着用したものです.この方はマッコイのシャツも持ってるらしいです.右側で強く持ちあげるので,右側がより色落ちしています. うやらましいですよね.ジーンズをワークウエアとしてちゃんと使える仕事をされている.イスに座って仕事をして,一生懸命洗わないでそだてるとかいうのとはえらい違い.今回はそのようなワークウエアとしてのジーンズについても考えてみたいです.
エヴィスのオーバーオールで,このようにポケットがそのままひざまでおりてひざ当てになっているのは初期モデル。94年2月から生産開始されているようです.これはタブが「エビスヤデ」になっているので,やはりこの2−3年の、モデルらしいです. 生地は12・5−13オンス.この幅は縫製は変わらないが生地はいろいろ変えてきたために特定できないらしいです.でも触ってみたところすごく薄くて,12.5オンスでも信じられないくらい.でもエヴィスのひともそういってて,確認してくれたのでこの幅は合ってるみたいです. 左側が後ろポケット.当初はリーのような丸い形(オフタック)のポケットがついていたんだけど,5年ほど前からそれから5角形のベース型ポケットに代わったそうです.もちろん当て布もついている. 右側が、前ポケットで,この写真だと見えにくいけど,ペン入れの辺りががすれているのだ. またうえの後ろからっとった写真を見ても,お尻はそんなにすれていない.昔のそれこそリーバイスのファーストモデルなんかはきっとみんな金鉱で働いてたんだから,そんなにひげもつかなかったんだろうな. あと,当たりはついてませんでしたね.これはエヴィスの場合セルビッチの端が平織りになっているので,こうなっちゃうようだ. それから今回代官山店に電話して聞いたんだけど,色々丁寧に教えてくれて,売ってる人も判って売ってるってかんじですね.そういう仕事をしてると言うことがうらやましい. このオーバーオールは,確かに美しい.しかし,現在と言うか今から2年ぐらい前に一世を風靡した,ジーンズの色落ちの理想形とはちと違う.われわれはいったいなにを目指していたんだろう? あれを作るにはやっぱカウボーイじゃないと作れないのか?(色落ち講座参照) といってもこの世にカウボーイなんて仕事をしてるのは米国オKラホマとかテキサス州にすこしいるくらいでしょうから,基本的には自然な労働ではわたしたちの理想とする色落ちは得られないと言うことになるかもね. やはりわたしのささやかな経験から言っても,理想の色落ちのためには,現代的生活の範囲で,時々労働すると言うのがいいかも.つまり労働のときだけでなく,座ったりする普通の生活も取り入れないといけないようだ. しかしいったいどんな色落ちが理想なんだろう?誰か図式化した人はいるのか?でもかなりいまさら感が強いな,その話し. LastUpdated: 1999年11月22日 02:06 |